誕生日に/蒼木りん
死ぬことを想像しない日は
一度もなかった
愛しいと想う気持ちの現れない日は
一度もなかった
私は今日で
13515日目の私である
今日までの私は
生きているとは言わず
実は
これは死なのではないか
愛しさの中にいるときは
別の世界に飛んでいってるのではないか
そんな
他愛もないことを考える
私は
今日37になる
基準とか
目安とか
その恩恵にあずかりながら
定まりきれないでいるものがいつもある
それもこれも曖昧なのに
曖昧ではいけないのだ
私は
愛しさの中に
いつまでも溺れていたいのに
そんなことを
惚
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