どうにも眠れず/ねなぎ
どうにも眠れない
長い夜の底で
水だけが減っていくのに
どうにも眠りがやって来ないので
ぐるぐると同じようなことを
考えてみるのだけれども
いつまでやっていても
何か昔のことやら
くだらないことを考えてしまって
それは幾らも眠りには
繋がってはくれない
水だけ減る
何かしらにとって眠ることとは
気絶することと同じで
意識をなくすことなわけで
自分自身では制御できない
そういうものなのであるから
それは何かに負けるようで
とても嫌な気にさせられる
ましてや夢なんて
テレビや映画よりも酷い
仮想現実なのであって
それは自分の下に潜んでいる
欲望やら
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