欠けた記憶 〜低学年〜/doon
私は 笑った
痛いから痛いといって泣くよりも
苦しいから苦しいといって泣くよりも
おかしい人間みたいに
笑っていれば
自分ごと嘘をついてしまえば
そっと
息をしているのも楽になる
僕以外の人も 楽しくなる
今の僕を消そうとする僕も
泣いて微笑むぐらい楽しくなる
自ら身体を痛めつけ
殴られやすい所へ逃げ込んで
あとはじっと待っていれば
隠れているから
見つけて狩りが始まる
大人は誰かを殴っていることに気づかない
ばれなければ
いつまでも いつまでも―― ――――いつまでも
自分ごと無いって事にできる
不
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