ジョギング/三州生桑
 
ジョギングするために公園に行くと、駐車場にパトカーが三台停まってゐた。
ピンク色の小さな軽自動車を、ぐるりと取り囲むやうにして停まってゐる。
盗難車でも見つかったのか知ら。

時刻は午前六時。大気は身を切るやうに鋭く、地面には霜が降りてゐる。
警官たちは白い息を吐きながら、慌しくどこかに連絡を取ったり、何やら話し込んだりしてゐる。

車から出ると、私の足元に馴染みの野良猫がまとはりついてくる。
駐車場には、私と野良猫と数人の警官たち以外は、誰もゐない。私が野良猫にカリカリをやってゐる様子を、警官がちらりと見る。

おもむろにストレッチを始めると、警官たちの会話が断片的に聞こえて
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