人間という袋/吉岡ペペロ
 

8時をまわっても夜が明るかった。

昼、ザワークラウトとソーセージをたらふく腹に入れていたので、夕食は違うものにした。

旬のホワイトアスパラの料理を食べ、オレンジ色に濁ったビールを何杯か飲み店を出ると、9時を過ぎた空が青に汚れていた。

軍用機のエンジン工場だったこの街は、大戦で焼け野原になってしまったのだという。

だから道路が広いのだそうだ。

建物はあえて昔を復元するように建てられている。

立ち寄ったバーは満員で、地元のおじさんたちに相席をお願いした。

この国のひとたちは皆一様に親切だ。

どこから来たのか、目的はなんなのか、そんな会話はお互いの職業の話になっていったが、英語力のなさで
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