音のない洞窟( 落日編)/吉岡ペペロ
マッサージから帰る道すがら南国の落日の光景にお客さんは皆さん感激してくれた
今夜は今回のマレーシア企業視察団の第ニ陣との交流夕食会だった
第ニ陣にはイガタアヤコがついていた
職場のように挨拶をする
シンゴはこの仕事をしていてそんな瞬間が好きだった
しかし今夜は違ったようだ
カワバタくん、なんか疲れてない?
それにも返答しないシンゴにアヤコは不審な顔をした
さっき足裏マッサージをしてさ、自分の毒がまわったのかな、
軽口のつもりが本当にそうであるような気がした
シンゴは部屋に戻ると手帳を取り出しベッドに身を投げた
そして白紙のページを繰ると詩を書きはじめた
詩を書くなんていった
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