乱す短歌/秋葉竹
 

 

アルコイの
バイオリン弾きのメロディーは
たびびとたちのこころを乱す


陽だまりの
ピアノの前に君は立つ
うつむきなにを忘れたいのか?


白樺を
子リスが登るバランスが
ゆくべき世界を知らないみたいで


下書きを
なんどもなんどもした夢を
なぜか忘れたバカのまんまさ



この恋が
簡単だって云えばいい
ただ大好きを告げるだけなら



女王が
みたのはゆめなか手をつなぎ
ふたりさみしく沈む軍艦


表情を
氷のようにできたなら
生きゆく『悪』もじぶんで許せる


恋愛が
にあわないとか云われたし

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