歌集平成二六年七月二九日より(一)/生田 稔
 
歌集平成二六年七月二九日より

 妻とドライブ

三上山いつも正面に見え神のみ手なる不思議をおもう

書きなれて歌小説詩などもストップさあたらしくせむ

盛夏なり緑の植物濃きみどり街路にありて目なぐさむ

 八月六日

台風が来るかもしれぬ夏の日のややも涼しきひるさがりどき

午前中コーヒーコーナー仕事だけよく運びけりホッとし座る

八月三十一日

書を読めば熱心いよよ加わりてサマセットモームさあ読まむかな

秋の夜の更けゆくしじまコオロギのことしもはやなきにけるかも

十月六日

昼時に野に出でてふと見れば野菊の花が群れて咲きおり

わが家に秋
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