8号館 〜遠ざかれない日々によせて〜/Rin.
駆け抜けてしまえないのがもどかしい屋上だった8号館は
まばたきをするたび更新されている影あり春の日は万華鏡
「ガイブセイ?」「うん、外部生。」
かんたんに友がつくれてしまう四月は
忘れた携帯さがすふりする学食の列に独りが溶け込むように
こわくない程度に余白を埋めるもの先輩のいう一般教養(パンキョー)とやら
くるのだろうこの木がさくらであることを忘れてしまう季節が風と
ドロップになってしまえ君が口にするオールディーズの方かなの歌詞
ポストには明細ひとひら生きていくための数字がにじんで青い
どこかの
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