残光、死して/ひだかたけし
つるりとしろいプレートに盛られ、
真白く連なるポテトサラダから
球形の緑に滑るグリーンピース
注意深く刺し掬い取り除ける
フォークの動き 銀に輝き
シシシと笑う彼女の両頬に
笑窪穿たれる 新年明け 、
都会地下一階の喫茶店でブランチ
今年も去年と変わりなく
あなたは相変わらずスケベな坊主だよね
またシシシと笑いながら言う彼女、
またかよ?!苦笑いで応じれば
相変わらず行き交う女子の顔眺めてんじゃん
シシシと笑う彼女の快活な笑顔に
三十九の年輪重ね
苦手なグリーンピースの緑の
何度もつるりと滑り
フォークの銀から零れ落ち
目許に小皺の寄り始めた彼女の顔の
肉
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