レコ☆ポエ2[464]
2008 11/24 01:41
小川 葉

kauzakさん「大手資本から見捨てられたハンバーガーショップの話」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=150398

一人の人間が、実はとても曖昧でありながら、実に多彩な側面を持ち兼ねて生きていることを、この詩を読んで、はっと思い出された気がした。
大手資本から見捨てられたという、もはや規格外のハンバーガーショップだけれども、その味は規格外どころか、懐かしさあるいはあるべき正しささえ思い出され、そうした作者の発見とともに、意外さというものは、きっと自分もそうであるように、当然と思ってる(誤解してる)だけの日常でしかなかったりするのだ。
この詩に描かれている女性の姿とは、わたしたち自身であり、しかしそんなわたしたち自身から脱出しようとして、けれども結局またそんなかつてのわたしたちに戻るしかないというか、戻りたいと考えているのが、現代の社会なのではないかと、これからもまだまだ考えさせられる余地の多い作品であると思います。
kauzakさんの作品で、もっとも好きで、大切にしていきたい詩です。
スレッドへ