恋文[531]
06/18 15:37
六崎杏介

ねえ、傍らで寝息を立てる最愛の恋人よ
僕らは結婚して夫婦になって、いつか子供を授かって父と母になり
いつか死ぬね、今は落ち着いたけど、お互い何度か自殺を図った事もあったね
でも、これからはどんな風に柔らかい陽の中を愛し合い、長生きしようか
そんな事ばかりを考えているよ、きっと貴女もそうでしょう?
最愛の恋人よ、僕は傍らで睡る貴女が大好きで、静かな寝息を聴くのが幸せで
世界に僕達しかいない様な、世界の終わりの様な錯覚におちいるんだ
もちろん、それは錯覚だし明日は会社に行く、これから先もずっとね
でも毎日僕は可愛い貴女の寝顔一つで幸せな、二人だけの世界の終わりに行けるんだ
最愛の恋人よ、貴女の愛らしい魔法の寝息が本当に止まってしまう迄
二人だけの世界の終わりが消える迄、ずっと傍にいます
だから、僕よりもほんの少し早く死んで下さい、最愛の恋人の最後の寝息を聴かせて下さい。
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