しりとりの詩 3 [35]
2016 09/22 10:45
るるりら

車窓の雨を見ていた
大型バスは わたしを乗せて雨の中を走る
わたあめ機の中を走る
雨は白い糸をひいて
しかも わたあめの糸のように 
ほうぼうに しなる

不思議だ
天も地も ひっくりかえし
音まで ザラメ砂糖の音がする
あめのむこうがわを見ていた
なにもみえない
むこうがわを

ばかていねいに
見ていた まばたきも忘れて
見ていた
ぼやきも愚痴も嫉みも
わたしを取り囲んでいた
無数の糸が私をとりかこんだ

けれど、けして
わたしは、繭のようにはならなかった

目を閉じようとはしなかったからだ
なにも見えずとも見ようとしていたからだ
空っぽなままを 耐えていたからだ

となりで
目の見えない人が寝ている
おなじように目を閉じることができたなら
ゆめを見えるができたかもしれなかった
雨音を拍手の音だと思えたかもしれなかった

それでも
見える人でありたかった
なんのあかりも
みつけだすことが できないとしても
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