【petit企画の館】/蝶としゃぼん玉[328]
2017 01/14 15:09
ハァモニィベル



私の言うリアリティは、「読者へのリアリティ」ということなので

リアリズムで書け、ということではないから
その辺には、ご注意、ですね。

例を出すと、

『子連れ狼』なんか、子連れの刺客 という事じたい、現実性はないけれど、
それを物語のなかで、リアリティを感じさせ、成立させている。そうでなければ名作にならない。
「公儀介錯人」という役職なんか当時ないけれども、読者にはアル、リアルと感じさせる。

 私がこう言うと、ああ、面白い嘘をつけってことか、と単細胞に受け取る御仁は、リアリズム
だけにして、フィクションはやめた方がいいでしょうね。
 
 つまらないファンタジーなんかだと、書き手みずからが、自分は「嘘」を書いているとい
うツマラナイ無意識が反映してるから読者にはもっとツマラナクなるんだろうと思います。

 作品はファンタジーであっても、それが、読者には現実にならないとイケナイわけです。


と、いうこと、ただそれだけです。


 別の例で説明すると、例えば、


  (長庚作品の2)の方ですね、あれはリアル調ですが、
  (作品2)の中に、「アトランティス」という語を、仮に放り込んだら、(作品2)は、
  もう一気に台無しになるでしょ。

   ですが、もともと、アトランティス大陸のなかの、ある国のある場所の人たちの話、そこの
  家族のはなし、とすれば、「アトランティス」という語を用いても、作品2のリアリティは
  壊れないわけです。

   元々、(作品1)が、そのように書かれているべきだろうにな、と(私は)感じたりします。



ただ、それだけのことです。

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