震災の日、何をしてましたか? 何をしましたか?[9]
2011 04/10 19:11
吉岡孝次

いた場所は、平日なので勤務先の2F(東京都港区)。
数日前にも感じたような揺れだったが、
建物が傾いたらドアが開かなくなる可能性があるので ついつい
足を運んで、自席からは遠くない2Fのドアを開放しにゆく。
開いて、廊下へ。
すると、揺れが大きくなって屋外待避を宣する声が後ろでした。
と、ここで気づく。
「階段室の1Fのドアが開かなくなったら!」
というわけで、逃げるように1F階段室のドアへ。
さて、ここでドアを開ければ事足りるというものではなくて、
開けっ放しにしておかなければならないわけなのだか、
どうやったら開けっ放しにできるのかがわからないので、とりあえず手で支える。
#ストッパーがすぐそばにあったらしいことを、直後に知った。


しばらくしてまた2Fに戻るが、余震。仕事にならない。

電車も自動車も当てにはならないと判断し、歩いて帰宅することにする。
ところが、ペーパードライバー(=ゴールドカード)なので、
どの道ををどう辿ればいいのかわからない。
会社にある道路地図とにらめっこし、帰宅路を決定したのは
結局、通常時の勤務終了時刻 て、定時退社かよ!

想定外だったのは、歩道の渋滞。
たぶん、新宿あたりについたのが午後8時くらいで、
池袋あたりについたのが、午後9時くらい。

新宿では小用を足したくて高島屋のタイムズスクエアに行ってみた。
閉店時間まぎわのアナウンスがなされていたが、店内には
いわば帰宅難民とおぼしきひとたちが多数座り込んでいた。
「シャキッとしろよ!」と今は言わなくて良かったと思っている。

小用は結局、別のビルの開いているトイレで済ませた。
そこにいたるまでの地下の階段・通路にも座り込んでいるひとたちがいた。
鉄道運行の再開を待っていたのかは、わからない。

とはいえ、連れだって会話しているのを聞く限り
徒歩組の方は意外に元気で
ただ、車道で頻繁に鳴る緊急車両のサイレンが
(救急病院の傍に住んでいて慣れっこなはずの自分に)
不慣れな不安を段々と覚えさせていた。

荒川にかかる橋を渡り、地元に着いたのが午後11時頃だったか。
ここまで来たら人だらけの大通りをなぞる必要もない。

(自転車を持たないので)休日にいつも歩き回っている街路は
夜だし、静かだった。
その静かさに安心したような記憶がある。
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