巻頭詩保存スレ[89]
2006 11/14 17:25
とうどうせいら

金木犀が揺れる  
小さな花が零れる  
甘い香りは届かない  
ただ哀しみの香りだけのする  
そのひとに 
届いてるのだと思うけど 
波紋だけが淡く広がって 
夜明け 
ばら色の輪郭が 
朝焼けの空に 
しずかに重なる 
  
喜びの記憶は 
腕時計から砂塵となりこぼれおちる 
凍えた温もりをほどくように 
  
花はそれでも咲いている 

#すごく好き〜
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