ケータイ優先スレ2[859]
07/20 18:58
深水遊脚

 青少年センターという建物の入り口に、紙コップに飲み物を入れる自動販売機があった。僕は紙コップだけが欲しかった。茶色と黒で少し洒落たデザインのその紙コップが、そこにはいっぱいあった。本当に欲しかったかと聞かれれば、それほどまでではなかったのだろう。手に入れたとしても、2、3日もすれば飽きてしまう、そんなことが多い僕だった。冷静になれば、はじめから取ろうとしないのが一番いい。でもその瞬間の僕はそれを真剣に欲していた。
 同じように考えて紙コップを取っていってしまう子も他にいるためか、自販機の脇にはこんな貼り紙があった。

「紙コップ取るな!バチがあたります。」

 目には入った。殊更に無視をしたわけでも、反発したわけでもない。でも僕は紙コップに自然に手が伸びた。

 突然、自販機からそれまでと違う音が鳴った。紙コップはまだ手にしていなかった。でも僕は大変なことをしてしまった気になって、気が動転してしまった。自販機の前を離れ、家に帰ったのだけれど、どうやって帰りついたか覚えていない。頭のなかはあの言葉でいっぱいだった。

「バチがあたります。」

 帰りついた僕は魚の図鑑をみていた。あの自販機から熱いお茶やコーヒーが止めどなく流れ出て、近くの川から多摩川に流れ、東京湾に流れ、太平洋に流れることをずっと考えていた。
 寒い海にいる魚のページをみた。これらはみんな死んでしまうだろう。僕のせいだ。バチが当たるんだ。そんな考えがぐるぐる回った。

#はるか昔、私はそんな子供でした。

#>>860 ナイスボケでした。バチは美味しく!

#貴重な1回を……(笑)
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