さて正月だから久々に戻ってきたぜ。
何?俺のこと知らないって?
知らないお方、以後お見知りおきを。
泣く子も黙る千人斬り。復活でござい。
一昔前、ちょっとは評判を呼んだこの企画。
この熊五郎が2年ぶりに帰ってきたってえいうわけよ。
テンションあげていくぜ。
テンションあげなきゃやってられねえよ、仮の名だ。
俺が誰だか知っているそこのおじょうちゃん、
それを言っちゃあおしめえよ。
こっそり小さなハト胸にしまっておきねえ。
批評祭りなるものもはじまるみてえだし、
とてもいいことだねえ、
一丁景気づけに、及ばずながら、批評盛り上げちゃうよ。
そういえば批評ギルド、森中さん、ご苦労でした。かたじけない。
以前がどんなものだったかは、
俺の過去作と肉球のおじさんのページを覗いてごらん。
肉球のおじさん、最後はちょっと投げやりの感じだけど
歳だから許してあげて。
そうそう、201から300を予定では偶蹄類さんにも頼んでおいたのだが
いろいろと間も空いたので、俺がしばらくやることにしたよ。
熊髭と肉球と偶蹄類。食べっ子動物じゃないぜ。
みんな世を忍ぶ仮の名だ。
ふざけてるだろ。名前が。まいったか。
さあ、無駄口はこの辺にして、のんびりはじめますかね。
□其の弐百壱
『ワイパーのある生活』 たもつ ★★☆☆☆
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おっと。いきなりたもつさん。ご無沙汰しています。勝手に熊です。ずれ、はざま、断層、スライド、日常のなかの非日常。居心地の悪さを消化することではなく、昇華するところにたもつワールドの真骨頂があるというべきか。昇華は結構あやうい部分も多く含む行為で、非常にすれすれで難しいことだとも思う。この詩で昇華を言えば、まずワイパーをつけるところ、それから最終連だな。憧れていたのはワイパーのある生活で、というあたりから、ダブルミーニングが感じられた。この詩に関して、昇華がもっと軽やかであってほしいと感じてしまった。現実の裏返しからはもっと高くあってもいい気がするのだ。
□其の弐百弐
『人間分別ゴミ』 イオン ★★☆☆☆
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イオンさんはじめまして。いきなり御免。うーん、何かが惜しい。うまいようでもうひとつ含蓄が欲しい。ゴミのネーミングと但し書きに関連性があるところと、薄いところが、全体の統一感をいまひとつ迫力不足にしているからだろうか。俺はこういったタイプの詩は、たたみこんできて欲しいと思う。この手はセンスを問われる。おしん!じゃなかった、おしい!
□其の弐百参
『A rain coat』 終 ★☆☆☆☆
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終さんはじめまして。住所は動物園です。以後お見知りおきを。さて、おおげさだなあ。何があったのかわからないけど、世界はもっとカチリとしているぜ。ヒヤリとさせてくれ。隠喩が使えているという点で★ひとつ。きれいにまとまるなよ〜。頑張るのだ。俺も頑張る。
□其の弐百四
『この感じ』 チアーヌ ★☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=71735
チアーヌさんおひさしヴりです。血に飢えた熊です。この感じの共感が生理的にできてこないことが残念です。扉をもう一歩外に開けるのならば、アクセスを自分自身にとるのではなく、どんなにか細い声であっても、その橋渡しにこそ言葉は費やされる価値があるのではないか。そんなことを思う今日この頃です。まじめなコメント御免。
□其の弐百五
『くされる秋』 oldsoup ★★☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=20813
ご無沙汰です。oldsoupさん。野良熊です。断絶感がスピードに乗っています。長いのに速い。自問自答が自問自答を呼んでいるような感じもする。巧みだが日は浅いといった印象。迫力が前面に出たほうが、技巧を引き出すのだと思うのだが、今一歩踏み込んでこないのは、その速さだろうか?
□其の弐百六
『わたしがシャンブロウだったとき』 佐々宝砂 ★★★☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=21528
佐々さん、毎度ありがとうございます。なぜかよく出会う待ち伏せ熊です。今回もよろしく。からりとしているが耽美的な物悲しさがあらわれている作品。秀逸。シャンブロウをモチーフにあいまいさの幅が増幅されている。詩はまさにこの幅を描くことにあると思う。そしてコンセントがどこに差し込まれているのか。その出先は作者の世界観の信頼性を発信し、ぼくらと触れ合う瞬間が詩の醍醐味ではないだろうか。詩の入り口と出口、言葉のテンポも心地よい。ご馳走様でした。佳作。
□其の弐百七
『「 きいろいし、み。 」』 PULL. ★☆☆☆☆
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PULL.さんお初です。ピリオドが好きな動物です。長い詩は、字を読むのが苦手なのだけどがんばります。どうだろう、道徳的すぎないだろうか。いや、道徳的というのが悪いのじゃなくて、どういう詩の相関図の中に、この道徳的なものがおかれるかというのが大切。結局道徳的なものの中に詩が置かれているところが、この詩を間延びさせている気がする。はたして、父、白い、壁、というこの詩の軸となる象徴は、どこへ向かっているのか。妙に収まりがいいことに、俺は収まりが悪い。
□其の弐百八
薬理詩人ヘノ手紙 六崎杏介 ★☆☆☆☆
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出たな、難解詩人六崎ingこんばんは。パズルが趣味です。あれ、少しは読めるぞ。でも瞬発力が命のこの企画、できれば登場してほしくなかった。えー、いい意味でオタク的気迫が伝わってきます。完全なる自家撞着を感じながらも、それをエネルギーに変えて、希求する、その希求は伝わってきます。希求する方向性は、おそらく頭の中の世界が頭の中で加速し続けていることで、幻を幻として賛美するところまでたどり着けるのかもしれません。汗を流せ!食えなくとも。この世は模造紙ではないはずだ。
□其の弐百九
『満水の夏』 望月 ゆき ★☆☆☆☆
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確かはじめましてだったようなはじめまして。熊じゃなくて球磨のほうです。どうぞよろしく。うーん乙女だけど涼やか。岩井俊二。おんなのひとがこういうの書くのには結構苦手だけど頑張ろう。いろんな意味で心象風景が自分に近すぎる。というよりは自分だ。そういう世界観は、本質よりも自分が先立つ。認識論の話をする前に、跳んだほうが世界は高く見える。あるいは低く見える。その眼がどこかにほしい。筆の力はあると思う。
□其の弐百拾
『友達』 アオゾラ誤爆 ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=70875
誤爆しないでくださいよ!あわてんぼうの熊です。よろすく。って、そんなこと俺に聞かないでくださいよ。それくらい自分で考えてください。そしてせめてそこから詩を立ち上げてください。と突っ込んでみる。久々にいくぞ。がーんばれ、がーんばれ、頼む、がんばれ、がんばってくれ〜。青いぞ青春。
ふう、やっぱり疲れるな。この企画。しかし久々だったからテレちまっていまいち口が滑らかじゃなかったぜ。あ、朝になっちゃまった。みんな切り捨て御免。冬眠中だけど、いまはインターネットも山の中まで繋がる時代でね。また気が向いたら書くよ。アデュー。
今までの★4つ以上の作品(熊髭編)
『蛇が見たい』 早坂 恒(たみ) ★★★★☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=6558