ご臨終と言うこと
恋月 ぴの

最近どうもこころの具合が悪いので
独協医科大学越谷病院で診てもらったら
末期症状の悪性腫瘍だと診断された
インターン上がりの小生意気なやつから
あなたのこころはあと数日の寿命でしょう
なんて冷たく言われてしまった
ふざけたやつだと憤ってはみたものの
振り返ってみれば、ずいぶんとこころを粗末にしてきた
思いやりに欠けすぎた報いなのだろうか
いたいけな我がこころよ
どうか理不尽な所業を許してくれ
そうだ!葬式ぐらいは立派にしてやろう
偉い坊さんを何人も呼んで
お布施も弾んで長たらしい戒名をつけて貰おう
故郷を見下ろせる丘の上に立派なお墓を建ててやろう
元気な時には粗末にしたくせに
具合が悪くなったとたんに
あたふたしてしまう
人間なんてそんなものだろうか
でも、こころにお墓なんて相応しくないのかもしれない
そうだ、風葬なんてどうだろう
どっどど どどうど どどうど どどう
風の又三郎のように何処かへ飛んでいってしまうのだろうか
嗚呼 除夜の鐘が猫町に鳴り響いているよ
振り払うべき煩悩は108つの鐘じゃ足らなすぎて
ご臨終のこころを抱え2007年のご来光に祈ったりしよう
デンジャラス
ニャンジャラス
朝だ
朝だよ
初日が昇る
どっどど どどうど どどうど で、どうよ
けっこうけだらけ猫はいだらけ お前のケツは糞だらけの猫町で
ご臨終のこころを抱えたおとこが独り
世界平和!
人類みな兄弟!
愛は地球を救う!
レコード大賞金賞は氷川きよしの「一剣」だよ
ホワイトバンドは何処へ飛んでいったのかぁい?
どっどど どどうど どどうど で、どうよ
今年一年ありがとう
来年もぎざよろしくです のんの



自由詩 ご臨終と言うこと Copyright 恋月 ぴの 2006-12-30 22:23:15
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