脱力症
茜井ことは


 眼を閉じれば
 夢もない空が続くばかり
 あなたのために歌うつもりが
 もう言葉を忘れた


 無言の束縛などありはせず、結局は全て
 あなたに委ねられている
 数えることを怠ったせいか
 泣きながら目覚める朝は多くなりすぎた


 語呂を合わせて
 意味の無い毒をもどし続ける
 あなたがただ、耳元で囁いてくれたら
 何も聞かなくてすむ
 それだけだったのに



自由詩 脱力症 Copyright 茜井ことは 2006-12-24 23:03:41
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