一滴の雫
月焦狼

落ちた真珠

愛しさは罪

閉じ込めた情熱
浸透する切なさ
触れた
ゆび

凍った時計
刻む
ひと時だけの空白

指先の記憶

咲き誇る爪痕

微笑に侵略され
吐息は雲に
掌の名残雪

涙のいろは毒
毒の名は



「箱庭の美しい世界を、ただ、眺めていた
              ただ、ながめて いた」



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自由詩 一滴の雫 Copyright 月焦狼 2006-12-23 00:00:39
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