自分の時間は必ずある
ぽえむ君
いつもの時間に起きて
いつもの道を通って
学校に着く
教室に入る
決められた自分の席に座る
黒板の横の時間割を見れば
今日一日はすでに終わっている
自分の時間はどこにもない
自分の時間がほしい
そう思いながらも
ノートにチョークの文字を
シャーペンだけで埋めてゆく
一日が流れてゆく
一日を終えてゆく
自分の時間は
自分でつくらなければならない
今は何もできないけれど
今は何もしていないから
今できることがきっとあるはずだから
自分の時間は必ずある
そう思ったとき
普段は使おうとはしない
赤ペンがノートを走ってゆく
一日が止まってゆく
一日が始まってゆく
自分の時間は必ずある