冬月
渦巻二三五




冬の月中天にさしかかるとき人魚は難破船をりゐる

憎しみに冴えたるこころ煌々とはげましゐたり冬の満月

冬月が鉄橋の上に待ち伏せる窓にもたれる男の額





          
一九九八年一二月一三日


短歌 冬月 Copyright 渦巻二三五 2006-12-18 10:14:22
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