ゴンドラ
iloha

おはよう
明日の光を浴びる観覧車
地軸の傾きに反応したゴンドラが
少うしだけゆがんで

カラ、
ラ、
カラリ

まわりはじめると
冷たい大気に
隠されていた痛みが染み込んでゆく

カラリ
カラ
カラリル

伸び上がるカラダから
反射した光に
まるでガラスの扉が
ぐるぐる巻きのアルバムにされてしまうような

カラリル
カラララリル、

そうして、あのウソで塗り固められた山のすそ野を
見通すことができるまで
袖口を持ち上げては
そおっと
沈み込む大地に下ろしてくれた

ルカ、
カ、
ルカラリ

ゆうべの太陽が張りついたまんまの公園で
くり返される冒険
放心しているぼくを
拾い上げ
影を重ねる

カラリ、
ルル。

夜にはまた
4:1の座標で揺れるゴンドラ


自由詩 ゴンドラ Copyright iloha 2006-12-16 23:15:48
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