キメラ



傷心波止場に波がたつ

ひかり朝焼け
夕暮れの共通項は
愛のようで

優しい人を愛しました

白くて汚れや鬱屈の頬を
撫でられながら
平伏を更にもとめます

世界の王になって傷つけ
いいがかりも意地悪も思うがまま
とても狭い岩戸の奥から
放棄した昨日が自由にあそべば
脱落した鳥は日々の糧を食べながら
血の年月を経て
突然に飛び込むから


 光のような刺激だけがレジャー
 ほかにはなにも認識すらを失う


きっと来年には
来年にはなんでしょか
いますればいいとおもう
思い立ったなら今しようとおもう

崩れる速度がものの道理を
やかましく際だたせるまえに
大きな波に乗って
どこかに飛び去ってしまおうか

生を受けた恩恵なら尽くしたから
意味真実なんて無かったものだった
安定が世界を覆い尽くすから


 オレはこんなに震えていたんだ


さあ
いま飛びだしたならば
岩に打ち寄せた波と
本当の話をしたいとおもう
野に燃える
可憐でたくましい花
頬寄せ
無駄遣いしてゆきたいとおもう

両親よありがとう
チャンネルは幾つかあるのです


それは完全に脱落した野にも咲いた花なのです


永遠の尺度の中で振り返れば
なんどでも出会い
わかれます

ああ
次世紀のつくられなかった心
頬を寄せながら
四季心象の言葉をわすれながら
ただただ
無駄を肯定してやりたい
納得なんてしちゃいないから
すべて
すべてにおいての尺度を
解放しろ
この牢獄で
生きとし生けるものの
失われ
屈折してゆく真裏に
絢爛と勝ち誇っていた筈の
あの日の狼煙


 聞く耳なんて
 はなから
 もつだけの意義


奪還せよ
余す四十年の中で
必ず気付くだろう
終焉までの生ぬるい風の声
絶叫の染み込む
パーソナルスペース
叶えようか
次代の
かなしみ
かなしみを
この血の慟哭を
呪われた青い
あおい
あおい


ああ

ああ








自由詩Copyright キメラ 2006-12-16 22:56:19
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