雲の隙間に
渡邊永遠

雲の隙間に覗けた晴れ間

あなたの滅多に見れない表情
あなたの奥に潜んだ言葉
私の奥に眠った想い


全てを曝け出すのには
あまりにも束の間すぎて
すぐに通り過ぎてしまうから

とどめておけないもどかしさと腹立ち


遮られた雲の向こう
手招きしている太陽が

『こっちに来るのは簡単だよ』と、届かぬ願いを逆撫でしてる


明日は今日よりもう少し
長い時間を晴れ空の下


迫り来る雲に負けないように
空を見上げて私を投げ出す

雲の隙間に覗けた晴れ間
あなたの表情(かお)を確かめながら

私の雲も追いやって
広がる青空あなたに見せる。


自由詩 雲の隙間に Copyright 渡邊永遠 2006-12-13 10:23:53
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