恋心
キメラ



咲蠡の哀畔
エインフィリア燗風
十六夜
黄金糖のクラヴァン迸る
二条のまなめ
可細き服飾と乙女
純真のブーケ
六月の吐息をくぐる

響かぬ
スワロの結晶体
ひと頃逢瀬に躊躇い

燦々たる
臨畢調やら
氷点下の白陽光
窗圏ストラーダ
淑やかと
水紋のうつしみ
儚鏡繊細な逆射に


柔らかき血流の展覧斑
火照る


ああ
心砦うちふるわせ
唖烈な黒髪窘む
宵の半ば
あわき白日の千年
機織り為し


いつか
あふれだすひかりのたまとなれ






自由詩 恋心 Copyright キメラ 2006-12-08 19:35:57
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