歓喜と無限
なかがわひろか

歓喜は無限に
君にとってぼくはなんだいと尋ねた
無限は歓喜に
気の利いたことは言えないよと言った

歓喜は少し悲しかった
それを見た無限は
君にとってはぼくはなんだいと尋ねた

歓喜は困った
とても困った
今まで考えたこともなかった

つまりそう言うことだよ
ツマリソウイウコトダヨ

歓喜は泣いた
悲しいようにたくさん泣いた
無限は聴いた
歓喜の泣き声をじっと聴いた

(「歓喜と無限」)


自由詩 歓喜と無限 Copyright なかがわひろか 2006-12-07 22:02:58
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
無限通り