ハムスター
絶雪


君はいつだって まわっていた
くるくるくるくる まわっていた
「飽きない?」って 心の中で何度も尋ねていた
どうせ君は「まさか」と答えるだろう
何でもないふうをして 繊細なあなた
いつだって笑ってるくせに
泣きたいときにはちゃんと泣くあなた
雨に打たれている君はきれいだよ
『自分でもそう思ってない?」
そんなことは言えない でも そうじゃない?

心の中でそんなことを考えながら
話を聞く俺はきっと悪者なんだろう
でも 俺はこんなときぐらい悪者でいたかった
ならせてくれるのは あなただった

君はいつだって 話してた
ペチャクチャとペチャクチャ しゃべってた
ポルノグラフィティのマシンガントークかよ!って
ツッコミたくなるくらいに
「自負してない?」って訊いたことあったっけ?
たぶん君は自覚していることと思う
そして君はちょっとイタズラに笑うんだろう

ぜんぶを知りたくて 全部を理解りたい あなた
ちょっと冷たくすると すぐにわかっちゃう あなた
静寂、というより気まずい空気が嫌いな あなた
「少しは人の話も聞こうね?」
まだ言えてない かな?
言ったっけかなぁ 言ってたとして聞いてなかった気がするよ
でももっと言ったほうがいい
きっと知ってるんだろうけど ある人風に言うなら学ばなきゃね
あなたがもし話さなくなったら 
俺は悲しい 死ぬかもしれない それは嘘だけれど
それぐらい 君の長所であり 俺の好きなところだと思う
君には これからも まわっていてほしい
くるくるくるくる まわっていてほしい


自由詩 ハムスター Copyright 絶雪 2006-12-04 04:16:42
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