Line
まほし
放課後の淡い窓から金管の音よ羽ばたけ青のたかみへ
とおせんぼされてる明日に手を伸ばすように螺旋階段のぼる
コピー機が光をシャッフルする影でちがう切札のぞむ我がまま
仕組まれたメロンの園を抜け出してユウコは緑のフェンスを越える
意志のある曲線を見た八月にインドへ発った友のうなじに
野良猫にアイドル並みの名をつけて基地で飼ったね。秋だったよね。
エアメールは書きかけのままその辞書で翼のように眠っています
どこからがオトナとガキの境だろう荒野にゆらぐ有刺鉄線
長椅子に日だまり残し車窓から手をふる君はながれながれる
教室の蛍の光は消え失せて 記憶、きおくがこだましている