あの時あの娘
ネコ助


私が心貧しく荒れていたとき、
あの娘は拳を包んで
涙を塗った。

私が言葉少なく沈んでいたとき、
あの娘は遠くを指さし明日をみせた。

私が抑えきれず求めたとき、
あの娘は全てを捨てて裸で満たした。

私が口下手にも愛を告げたとき、
あの娘は黙ったままで
愛に答えた。      


自由詩 あの時あの娘 Copyright ネコ助 2006-12-02 11:24:50
notebook Home 戻る