器からこぼれた
山崎 風雅

 まだ、くすみのない白い記憶
 断片的に刻まれるのは
 何色の季節?

 自分の器
 お前の気持ちはわかる
 出来ること
 それは
 お前の痛みを感じること
 
 お前は藁をもすがる想いで
 俺の部屋を訪れる
 行き場のない情熱
 思い通りに行かない鬱憤うっぷん

 俺に投げかけるんだよな
 俺はお前の奴隷じゃない
 俺の器はそんなに大きくない

 俺まで溺れさせようとしてるんだ
 俺は溺れたくない
 
 今まで
 お前の知らないところで
 お前のケツを拭いてきた事は話してないけど
 それはそんなことで
 感謝されたいからしたわけじゃないから
 
 お前は餓鬼のように
 俺にすがりつき
 俺のテリトリーを脅かしてきた
 それでもいいと思ってきた

 でも
 あまりにも酷いお前の言葉
 限界もある

 答えに選択の余地はないな

 

 さよならだ




自由詩 器からこぼれた Copyright 山崎 風雅 2006-12-01 17:58:14
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