夜間飛行
松本 卓也

夜空
風を蹴り
雲を渡る

星を薙いで
時を越え
思い出を抱いて

届けた先に
何も無くても

飛んで
飛んで

涙が溢れ
視界は霞み
呼吸は荒れて

想いは潰え
夢が枯れて

君はもう
見えないけど

届けたい言葉
覚えていたい笑顔
語り合った未来

全てを諦め
全てを忘れても

飛んで
飛んで

空を割って
夜の向こうへ

東の果てには
いつもと何も変わらない
朝日が佇んでいるのだから


自由詩 夜間飛行 Copyright 松本 卓也 2006-12-01 00:02:58
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