海底の瓶
砂木
何が 入りこんでいたのかも
突き止めては いけないものみたいに
吐き出すものに 流れて 流して
ターン するために ターンさせられ
海 の 底
開けられちまった 無口な口に
ちびりちびりと
飲まれていく
熱を知らない 砂
浮かばない透明な瓶は
不必要だと責められる事もなく満ち
底から でられないもの抱いて
抱きしめられて
割れても 呼ぶ声だけ
待ち続けている
自由詩
海底の瓶
Copyright
砂木
2006-11-30 23:24:08