ENNUI(1)
信天翁
太陽が丹前の雲をぬぐうようにして
南まどのガラスを黄色に染める
きょうは北風のご機嫌がいいのだろう
プロムナードの並木のかげもあざやかだ
でもあいかわらず
錆いろの街路にひとかげはない
ただバス通りだけが凶器のかげを転がしている
あゝ なにかが四次元の世界から
消えてゆく
自由詩
ENNUI(1)
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信天翁
2006-11-30 16:23:24
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