フクロウのエレジー
こめ

はみ出した所から全てが始まった

海に浮かぶごみの中に紛れ込んだ

君宛の手紙を運ぶビンはもう

壊れきったままのものでしかなかった

それくらいいいんじゃないか

突然落とされた崖から

海に落とされ落ちていき

やがて底につく僕の影

砕ける世界の法則なんて1+1より簡単さ

車のエンジン音に気が付いて

途方にくれる絶望の朝

夜の森の中で悲しくなく

フクロウのエレジー

消えてしまえば楽になりそう

鏡にうつる僕の姿

目は赤くはれているのにまだ

出る涙は悲しすぎる

暖めた卵を今放つとき

抱え込んだ膨大な量の荷物を解き放った

僕の知らない場所で

君は一輪の花と一緒にないている

冷え切った体を抱きしめる腕

君と描くフタリだけのキャンパスは

炎に紛れて燃えて

君の笑顔が不敵な笑みを浮かべる

君と一緒の場所がこわれること

それは死を宣告されたと一緒さ



自由詩 フクロウのエレジー Copyright こめ 2006-11-27 20:44:13
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