奥津 強

雑踏が、病死した町に流れる。空想上の子供が、まるで、のた打ち回ったような、町の静けさとあいまって、生死の雑踏である。全てが合掌のようにも聞こえるので、町中の老人は、神の頂で、天を打つ。
病死しているのには、病の原因がないといけないが、全ての構築を壊せば、空想である事が分かる。子供達は、町中で、ベック・ハンソンに逢いたいという。
やがて、ベックの代わりに表れたのは、隣村の祖父であった。皆、死後、何日か経っているので、死んでいる。
子供達は囲んで、僧侶を呼んだ。


自由詩Copyright 奥津 強 2006-11-24 16:20:57
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