青い硝子
浮かぶ絶望
夏の
向日葵
白い
白い光
僕が仰ぐ
黄色い花弁
風 揺れて
遠い記憶
鳥の
白い
骨
千切れた
白い
雲
どうせ最期は
ひとりだから と
君は
僕の手を
振り解く
揺れて……
夏
夕暮れ
打ち水
焼けたアスファルト
雨上がりの
匂いに
似ている
どうしていつも黙ったままで、目を逸らすのが得意なの。
答えのない 夜
退屈退屈退屈
退屈ばかりが
哀しさじゃない
知っている
はずさ
問いかけはいつも
白く
白く
溶けて
行く……
青い空は
気が滅入る
誰かの声
死んでしまえば
楽になれる と
手を 招く
空へと伸ばした指先はもう青く染まって、でも空にはなれない。
僕たちは
空へは行けない
僕たちは
空にはなれない
青く染まる指先
青く染まる指先
青く染まる指先
くだらない
(初出:「ALL WORDS COA OSAKA SPECIAL」にて朗読)