会社員の憂鬱
狩心
強い日差しが照りつける中 逆立ちで無重力ウォーキング 異星人の開脚 初公開
俺様が通る 踊り狂うこの都会の野原 様々な店舗を回り 我が社の商品を営業する
埋立地の上を歩いている時に 鯨の鼻歌が聞こえた 海を返せ 彼女から電話
「ケンちゃん何してるの?」 「歩いてるの」
休む暇もなく 心に余裕もなく 懐も寂しく 札束は天から降ってこない 今日は土星
道路がうねっている ファーストフードに駆け込み イカレポンチを口の中に掻き込み
時代の電波を脳髄に書き込み たった15分の昼食中に 怪奇電波 彼女から電話
「ケンちゃん何してるの?」 「ご飯食べてるの」
頭を下げてばかりで 胸を張る事も忘れた乱れた姿勢で 淫らな写真ばかりで胸の谷間
ビルの谷間を吹く風に 乱れる髪が全て抜け落ちてしまえこの野郎 一件も契約が取れず
肩を落として 公園のベンチに座る 夕日が沈みかけている時に 彼女から電話
「ケンちゃん何してるの?」 「落ち込んでるの」
腕時計で時間をチェック 雲の流れで俺の本能をチェック 本社に電話を一本入れて
本日も晴天なり あっぱれ 殿様バッタ ふざけやがって 小石を蹴ろうとして空振り
帰宅途中 ふらり立ち寄った本屋で立ち読み 漫画を刹那読み 彼女から電話
「ケンちゃん何してるの?」 「それは俺にも分からない」
意識が薄れていく 悟りには程遠い 無我の境地だ
意識が 俺の毛髪と共に薄れていく 時間の流れを感じて
意識が ロドリゲス for カスタム 新しい朝の存在を信じて
意識をしっかり持とう・・・ 来年ぐらいには、俺はチベットにいる
意識が薄れていくはずだ、楽になれるか、ロドリゲス for スーパーカスタム
ぼく ケンちゃん 。 キミは ぼくのお友達 。
ぼく ケンちゃん 。 ケンケンパッパ ケンパッパー ヒヒャー!
テレパシー 心は繋がっている 超能力彼女から電話・・・「ケンちゃん大丈夫?」
彼女の声で 意識を取り戻す・・・ 俺だ;あ
アンダーグラウンドが 俺の存在を確認する 地下鉄未来 東京の音
彼女は 俺の存在を確認する 追跡者 逆 への字型 逃亡者 天ぷらを揚げている音
彼女にとって 存在を確認する事が 愛だ
つなぎとめられた おれはどこへ つながっていく
いつの間にか また今日だ 今日も営業だね 行きますか どこへ
どこだこの野郎 おれはここだ 逃げも隠れもしねぇ 誰もいねぇ どこだ
正午の線路沿い・・・
道端の花を確認しよう/私は道端の花に触れる/花を確認する/手の感覚を確認する/花の匂い/風の音を確認する/靴底の感覚を確認する/地面と共鳴する/道端を見つける/前へ続く道を眺める/認識の世界で
生まれて初めて、俺から彼女に電話・・・「今ボクはキミに電話してるの!」
認識駐車場 きーみーにー あーえーてー よーかーたー ヒヒャー!
愛にすがりついて すがりついて セミのように泣いて死ぬ
一週間の義理チョコが溶け出して ぼくの「はぁと」は エンゼルはぁと 思春期の。
愛と存在がイコールで結ばれて わたしたちは感覚を信じていいんですか?
今日もまた正午の線路沿い・・・ ロドリゲスが俺の周りをうろついている
同じことばかりが繰り返される日常 繰り返すことで意味を無くしていくから
人生の意味をまた問い直したくなる 会社員の憂鬱 道端の花
意識をしっかり持とう 道端の花
さて、俺は一体・・・何をしているのか! 道端の花
あるいは、 ロドリゲス for スーパーカスタム
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狩心 no まとめ 【 弐 】