夜に銀の自傷
田川修作
磨きたての線路が
最初に摘み取るのは
車輪が裂いた
誰かの手向ける
紅い花
深夜二時
時計回りの線路研磨車
棺の中を流れるような
排気をもらす構造は
時間外れの涅槃の面影
自由詩
夜に銀の自傷
Copyright
田川修作
2004-03-23 23:18:35