太陽の偽善月の憂鬱
プル式

ちゃぷり、と
月は青空のお風呂に浸かり
朝陽に白く霞んだ

今日も随分と
夜を照らしたものだと
そっと呟く

早く寝よう、と
いつも思っているのに
太陽と話し込んでしまう

長く浸かり過ぎた青空が
温かくなりだす頃
溶け残った薄氷のように
月はふやけて
眠りに落ちた

月が目を覚ますと
太陽は冷たく海に潜る
おはよう、も
さよなら、も
何にも言わずに

海の底で太陽が海草の布団に潜る頃
月は静かにその海を眺める

口ずさむ唄は太陽の子守唄
明日も太陽が世界を照らしますように

月の雫がさざ波を造る頃
太陽は目覚めて動き出す

今日もまた太陽がのぼる
海は少し塩辛くなる


自由詩 太陽の偽善月の憂鬱 Copyright プル式 2006-11-10 20:54:58
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