レッド・ツェッペリン聞いて死のう
しゃしゃり

女にふられたので、
嘘だと思うかもしれないが、ほんとうに、
女にふられたので、
レッド・ツェッペリン聞いて死のうと思った。
なんでレッド・ツェッペリンかとゆうと、
彼女はサイモン&ガーファンクルのファンだった。
サウンド・オブ・サイレンスを車で聞いたさ。
俺が訳してやった。
もちろんあの子は馬鹿だから、
俺の訳もテキトーだ。
言い間違えてもいい。
誤解されてもいい。
きみさえ笑ってくれればそれでいい。
まあ、大体、そんなことをこのガイジンは歌ってるのさ。
俺がそうささやくと、
彼女は感激のまなざしをむけたものさ。
そしてコンビニでアイスを買ってとせがんだ。
可愛いあの子。
だけれど俺は言い間違えた。
そして誤解された。
きみを笑わせたのは、あの夜は俺だけだったはずさ。
だのにきみは、
もうけっして俺に話し掛けてはくれないのだ。
ねえ教えておくれ。
恋愛ってゆうのは、
卑怯なやつが勝つゲームなの?
俺は、ずるいことはしなかった。
けっしてしなかった。
だけど、
あの子は、ずるい奴のところへ帰っていった。
俺はひとりでコミュニケーションブレイクダウンだ。
べつに飛行船なんかどうでもよい。
ここが天国だ、
階段なんていらないね。
あの子は行ってしまった。
俺をおいて。
適当な誤訳でハードロックだ。
もう死ぬ。
さいなら。
死ぬほどハードなやつを頼むよ。
そんで朝まで踊って、
こないだ習った、ヨガのポーズを試してみるんだ。





自由詩 レッド・ツェッペリン聞いて死のう Copyright しゃしゃり 2006-11-10 20:05:09
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