最終バス
たもつ


どこにも行かないバスに乗りたい。君の拙いお弁当を持って。


雑草といっしょに雑草以外のものも抜いた真夏の裏庭


家に帰る途中、下水道工事をする父を見かけて手を振る


ノックの音に玄関を開けると私の知らない植物だった


走れなくなったバスを抱えて腕のあるバスはどこまでも走る


あと一センチ鼻が長かったら、と泣いた象に良く似た生き物


誰かの落としたビー玉が床で転がってる今日も最終バス



短歌 最終バス Copyright たもつ 2006-11-09 23:15:39
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