見晴らし良好
山崎 風雅

 日の光溢れる午後
 眩しきなかにきみを追う

 流れる雲は雄大で
 その白さは真珠のように輝いて
 河原を歩きながら
 ふわふわ空に向って
 歩いているような感覚になる

 僕もまた
 この時代の移ろい人
 投げるかける言葉に
 答えてくれる人がいる
 喜び

 暗闇をさ迷い
 閉じて開くことのない
 重い扉を開こうと
 もがいた日々は緩やかに過ぎ
 いつの間にか
 たくさんの友人に囲まれ
 今は幸せだ

 いつか見た景色なのかもしれない

 北風吹く季節を迎え
 僕は西の空に沈んでいく夕陽を眺め
 自分の強さ弱さを飲み込んで
 過ぎ去っていった日々を振り返り
 がんばってきた自分を思うとき
 人に優しくできるようになった自分を誇れるとき
 夕陽が瞳に滲んで
 人に気付かれないように
 涙をぬぐうんだ

 
 現在、見晴らし良好





自由詩 見晴らし良好 Copyright 山崎 風雅 2006-11-09 16:06:08
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