ふたつの声 
服部 剛

エレベーターの扉が 
左右から閉まりかけた 

その時 

ひとりの青年がこちらに 
歩いてきた 


( いってしまおうか・・・ ) 

( いやまて、ひらこう ) 



  心のなかに 
  いつもある 
  ふたつの声 



青年はうれしそうに瞳をひろげ 
開いたドアの内側に 
入ってきた 





自由詩 ふたつの声  Copyright 服部 剛 2006-10-30 23:30:38
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