かかしんぼう
山崎 風雅

 
 時を告げる鐘が鳴るとき
 僕は寝ぼけまなこで君を見つける
 君は空に舞う鳥たちを捕まえようと
 大空に木霊する声を上げる

 君の願いを叶えることの出来ない僕は
 かかしんぼう
 癇癪おこす君に戸惑うばかり

 君までの距離
 君と僕の温度差
 間に流れる川の深さ

 そんなもの取っ払って
 君の素顔に手を添えていたいよ

 世間なんて何もしてくれないんだから
 放っとけばいいんだよ

 僕が見つけた幸せの鳥
 大空高く舞いあがれと
 今、君の元に放つから
 
 僕達が仲よく手をつなげるステージへ
 さぁ、今から飛び出そう


自由詩 かかしんぼう Copyright 山崎 風雅 2006-10-30 23:28:24
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