シュガーポット
なつ


恋する感覚は
誰に教わったわけでもないのに、
勝手に結びめを作っては
ひとりでにほどけてしまう。
こんな蝶々結びのしるし
望んだわけじゃ、なかったよ。


すきだよ。とメールします。
ほんとは、声に出していうほうがずっとすきだよ。
でもあなたは会いにいけない遠くにいるから
おなかの中ではんすうしてくれるようなすてきな
すきだよ。メールを送るの。


May I love you?
(想像するのがすこし怖い)


想いを溶かすということは
今でも簡単に思い出せてしまう、君の残像を
六角形の星の中に閉じ込めるという
前提の上に成り立っている
ありえない愛の、かたち


近くにいすぎて気づかないなんて
贅沢すぎて、呪われてしまえ
幸せと不幸せを書きためたノートは
読みかえすたびに古びてゆく
懐かしいと思えるまでには
あとどれだけ長い道のりなんだろう?


今すぐ会いたい、、そんな
モカ色の非日常に良く似合う
かるい微熱をお届けします。
 くちどけはあまいと予想され
 純粋なふりしてこころに居座る
お砂糖のような、物語。


自由詩 シュガーポット Copyright なつ 2006-10-28 21:46:23
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