esquisse(9)
信天翁

        わびしい丘はひだのはずれから
 パノラマもなくプロムナードを伸ばしています
        やまぶきいろのかぜに撫でられ
      ときいろの日差しになぐさめられて
         のどかな真似で逍遥する老残
 聞こえるのは小雀のはしゃぎごえ位なものです
                   そして
時折 猫背のかげをみては躓くのです 奇妙にも
                そうなんです
                 そのわけは
          路肩を飾るみどりの小手が
   おいで おいでと手招きするからなんです









自由詩 esquisse(9) Copyright 信天翁 2006-10-23 22:46:10
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