歌を歌う君
美味
料理をするとき君は
良く歌を歌っているね
とんとんと小刻みに聞こえる包丁
ぐつぐつと煮えている鍋
うんうんとうねる換気扇
君の歌
そんなときに
これ以上ないくらい幸せを感じるんだ
まだ来てないはずの
君との未来が見える気がするんだ
そこには君の好きな犬もいるんだ
ただ、
さ、
君、音痴だよね
直接言えないんだけどさ
すごい
よ
生ジャイアン
本当に
ぼえ〜って聞こえるんだ
十八番は
ドラえもんの歌って
狙ってるのかな
いろんな意味で
ウォンデットされちゃうよ
それから
同じところで必ず
間違えるのは何でかな
とても気になるんだ
頭の中は
間違えたフレーズで埋め尽くされて
胸がいっぱいになるよ
だから明日
君のためにCDを買ってこよう
それを一緒に聴こう
分からないところを覚えて
一緒に歌おう
僕がドラえもんの真似をするから
君はジャイアンを
きっと、上手くいく
こんなこといいな
できたらいいな
あんな夢
こんな夢
いっぱいあるけど
僕は
自分の足で歩いていく大切さを
君に教えてもらったから
君と
一番景色の良い場所を
目指して歩く
君の作ったお弁当を持った朝
曇りがちな空の合い間を縫って
コスモスと出会う道を