星の余韻
山崎 風雅


 彼女のところからの帰り道
 見送ってくれた彼女が目を輝かせた
 「見て、あの星!」

 見上げるとキラキラまたたく星が見えた
 「たぶん、金星やろなぁ」
 「きらいでしょ?」
 「きれいやなぁ」

 ふだんアスファルトとネオンに挟まれて
 夜空をみることなんてなかった
 僕達が重力をうけ
 地に這いつくばっている暮しの中で
 いつでも星は輝いてるんだ
 僕達ってちっぽけだなぁ
 
 コンビニに寄ると居酒屋の大将がいた
 「また、寄りますわ」
 「おおきに、また来てください」

 プリンとタバコを買って
 かわいい愛猫の待ってる部屋へ

 なんだかしらないけど
 いい気分
 まぶたの裏に輝く星の余韻が残ってる






自由詩 星の余韻 Copyright 山崎 風雅 2006-10-19 02:36:06
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